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新BizLabo通信第8号:お店をITで効率化(5)会計ソフトのクラウド化

さて、前回のブログでは、在庫管理とPOSレジのお話をしましたので、今回はいよいよクラウド版の会計ソフトをご紹介していきたいと思います。

 

会計事務所に顧問を依頼されている方は、会計事務所の方針で会計ソフトが決まっていることもあると思いますので、この場合は会計事務所とご相談の上、ご検討ください。

 

最近のクラウド版の会計ソフトでは、連携できる他サービスが異なる場合があるものの、概ね同様のことができますので、ここでご紹介するクラウドサービスでなくてもご参考いただけるかと思います。

 

ここでは、ご自身で自計、日々の記帳から確定申告をされている方が、事務処理の効率化のために会計ソフトを導入・見直す際の一つの考え方として、ご紹介していきます。

 

創業間もない方やExcel等で自計していて会計ソフトの導入を検討されている方、いま使っている会計ソフトをインストール版からクラウド版に変えたい方、会計ソフトを導入・見直したい方など、まずどんなソフトがあってどんな特徴があって、どれが自分にとって使いやすいのか、実際にソフトを触ってみないとわからないことも多いです。

 

かといって、IT導入全般にいえることですが、会社の基幹部分を扱うデリケートなことですし、一度使いなれると他のソフトにスイッチングすることも少ないので、選定にあたってはデリケートな面があるかと思います。

 

会計や経理など、初めての方にとっては心のハードルも高いと思います。

でも、あまり頭を抱え込まずに、いったん無料版でシレッと試してみよう!くらいの感じで、肩の力を抜いてソフトを触ってみると、意外とあっさり確定申告書類までできてしまったりもします。

 

さて、まず、前提になるのが、クラウド版にするかインストール版にするかですが、ここでは他のクライドサービスとの連携の容易さを考慮して、私自身はクラウド版の会計ソフトをお勧めしています。

 

なぜなら、銀行のインターネットバンキングサービスやネット銀行を利用すると、銀行での取引データが自動的に会計ソフトに反映させることができたり、POSレジと連携させると売上データが自動的に会計ソフトに反映させることがカンタンにできたりするからです。

 

また、出張サービスをされている事業や営業に出ることが多い方など、自社自店舗にいるより外出している方が多い方、移動中に経費の入力や確認をしたい方なども、スマホやタブレットで入力・確認できるクラウドサービスの利用がオススメです。

 

また、スマホのカメラでレシートを撮影すれば仕訳データとして取り込んでくれる機能があるので、発生の都度、パシャッと撮影しておいてスキマ時間にアプリで処理しておけば、経費の処理を溜め込むこともなくなる、、、かもしれませんね(笑)。

 

会計ソフトと銀行とPOSレジがつながれば、売上データは銀行やPOSレジから、また、銀行から引き落とされる経費は銀行から、自動的にクラウド会計ソフトにデータが来ますので、現金払いする経費以外の経理は自動で記帳できるようになります。

 

取引状況は、メールやメッセージ等でお知らせしてくれるので、みなさんは異常がないか毎朝・毎晩チェックすれば日々の記帳はOKですね。

 

もちろん、確定申告は、クラウド会計ソフトからデータがいきますから、事業所得以外の所得や控除等を入力すれば、確定申告書類の作成も大幅に省力化できます。

 

正直、ものすごく楽です(^^;。

 

さて、具体的なクラウド会計ソフトですが、

 

弥生会計オンライン やよいの青色申告オンライン

MFクラウド会計 MFクラウド確定申告

freee(法人向け) freee(個人事業向け)

 

あたりをオススメしています。

 

いずれのサービスも、PCからだけでなくスマホやタブレット等のブラウザからでも操作ができますが、やよいとfreeeはスマホのアプリをダウンロードすれば、アプリで日々の記帳もカンタンにできます。

しかも、freeeはアプリで確定申告書類の作成までできますね。

 

MFクラウドは、ブラウザから操作すればスマホやタブレットでも記帳できますが、このブログを書いている段階ではアプリに入力機能がないようです(MF経理アプリやMoneyForwardアプリを利用)ので、アプリで記帳したい方は、やよいかfreeeのいずれかが便利だと思います。

 

MFクラウドのアプリは、機能が少ないというよりも、他のアプリと設計思想が異なるのかもしれませんね。

 

さらに、アプリだけで確定申告書類まで作成したい方は現時点でこの3種類の中ではfreeeということになります。

 

しかし、いずれのサービスもブラウザーで操作すれば、スマホやタブレットで記帳から確定申告書類作成までできるので、どうしてもアプリで入力しないと嫌な方でなければ、あまり問題にはならないかと思います。

 

簿記の知識をある程度お持ちだったり、経理職の経験のある方、多店舗展開をされている(あるいは予定のある)方、将来多店舗展開を視野に入れておられる方、また、個人事業から法人成りを検討していて組織的な経費の承認の仕組みなども含めて会計ソフトの見直しを検討されている方などは、やよいかMFクラウドがオススメです。

 

上記、3つとも試しましたが、操作自体はやよいが一番簡単だと思います。

 

ただし、金融機関と会計ソフトを連携させたい方は、金融機関によって連携できるクラウドサービスが決まっていますので、取引金融機関のAPIサービス(Application Programming Interface)で連携できるサービスをご確認ください。

 

また、クラウド会計と他のクラウドサービスを連携させたい方は、クラウド会計がそのサービスに対応しているかどうかもあわせてご検討くださいね。